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食と植物の間のデザインをクリエイトする 「INFLORESCENCE」が、京都で目指すこと

食と植物の間のデザインをクリエイトする 「INFLORESCENCE」が、京都で目指すこと

植物の癒しの力を味わえるカフェレストラン&バー「Hyssop(ヒソップ)」。店舗デザインやメニュー構築にボタニカルの要素をふんだんに取り入れたこちらは、GOOD NATURE STATION4階、ホテルのエントランスフロアに登場します。そんなHyssopを手がけるのは“花と植物のある風景”をテーマに、食と植物の間のクリエイションを手がける「INFLORESCENCE(アンフロレッサンス)」の廣田晴樹さん・友香さんご夫妻です。Hyssopのオープンをきっかけに京都への移住も果たしたお二人に、INFLORESCENCEというブランドや、彼らにとって挑戦となる「Hyssop」の展開について、京都移住の理由などお話を伺いました。

 

INFLORESCENCEの始まりとは

「INFLORESCENCE」を始めるまでの15年間ガストロノミーレストランでサービス&ソムリエとして従事していた夫の晴樹さん。

 

その店でノンアルコールのペアリングコースの開発などをしながら、植物を使った店内の空間装飾や花のアレンジメント(アレンジメントの中に指輪をひそませるといったサプライズも!)を手がけていたところ、その美しさが評判を呼び、フリーのクリエーターとしても活動をしていました。

 

 

晴樹:「レストランに勤める前にフランスでフラワーアレンジメントの勉強をしたことがあったので、花とレストランや飲食店を掛け合わせて何かできたら…と思ったのが活動の原点です。レストランに所属しながら活動を広げていく中で、あるアートコンクールに応募したら審査を通過して展示ができるという機会があったんです。その時は、食と植物の間のデザインというアプローチで展示を行いました。その作品を作った時に体験型アートとして植物と味覚を表現していこうというこれからの方向性が見えてきて、INFLORESCENCEを立ち上げることにしたんです」

 

長くWeb業界で働いてきた友香さんと、ブランドの立ち上げとともに結婚。クリエーターである夫とマネジメントやPRを一手に引き受ける妻の二人三脚で、花と植物のある風景をクリエイトするINFLORESCENCEはスタートしました。

 

初めてとなる店舗&メニューのトータルプロデュース

ブランドの立ち上げ以降、花と植物を駆使して海外のレストランのドリンクや東京のカフェのコンサルティングをはじめとしたメニュー開発や店舗プロデュース、空間装飾などのプロジェクトに携わっています。

 

晴樹:「このブランド名には、ひとつはアジサイのような“小さな花が集まっている”という意味と、もうひとつは植物学的に花はそれぞれこう咲くという型を示す花序(かじょ)というふたつの意味があります。フランス語で花序を指すのがINFLORESCENCEです。植物であり、ワインのセレクションであり、カクテルのクリエイションであり、店舗の空間づくりであり、僕たちからさまざまなコンテンツが広がっていったらいいなという思いもブランド名には込めているんです」

 

東京を拠点に活動を続ける中、ふとしたきっかけで出会ったのが新プロジェクトのGOOD NATURE STATIONでした。

 

晴樹:「実は一足先にGOOD NATURE MARKETに携わっていたシェフの樹さんが、僕が勤めていたレストランの常連さんだったんです。樹さんにはボタニカルのドリンクを幾度となく飲んでいただいていたのですが、お出ししたものを気に入っていただけたようでGOOD NATURE STATIONに加わりませんかとお声がけいただきました」

 

友香:「元々は1階にできる小さなボタニカルバーのレシピの監修を…というお話だったんですが、施設のコンセプトを練っていく過程で、国内外のお客さまが行き交う場でボタニカルバーを4階に据えようと変更になったんです。4階はホテルのエントランスフロアでもあるので、そこでお店を展開するのならば、朝から晩まで利用できるようなお店の形にすれば、より統一したボタニカルの世界観をお客さまにもお楽しみいただけるのでは…と考えたのがHyssopの始まりです。INFLORESCENCEとして店舗からメニューまでトータルで手がけるのは初めての挑戦になります」

 

京都という場所が新たなインスピレーションの源に

 

Hyssopでは、野草やハーブをたっぷりと使った朝食に始まり、プレートランチやデザートやお茶、アルコールや晴樹さんお得意の植物を使ったノンアルコールカクテルまで、さまざまなメニューで植物の癒しと浄化の力を体に取り入れることができます。そんな

新しい挑戦となるレストラン&バーのトータルプロデュースに力を注ぐ日々を過ごす中で廣田夫妻に芽生えたのは、活動拠点を東京から京都へと移すという思いでした。

 

 

晴樹:「今まではお声がけいただいたプロジェクトごとにそのプロジェクト“らしさを作る”ということを一番に考えてきました。ただ、今後Hyssopを育てていくにあたってこれまで以上に感性を磨いたり技術を学んでいきたいと思うようになったので、思い切って京都への移住を決めました」

 

友香:「1年半ほど前から京都に頻繁に通っているうちに、移住を考えるようになっていました。京都はお寺も多くて歴史や文化に触れられたり、陶芸が学べたりと魅力がいっぱいで、新しいことに触れて自分たちを磨くには京都がいいなと思ったので、迷いなく拠点を移すことができました」

 

 

晴樹:「植物園に足を運んでいますが、これからは山にも入って植物や花に触れて発想を広げたいと思います。僕たちが手がける空間プロデュースもメニューも、庭を作るような感覚を大切にしているのでたくさんの庭を見て回りたい。そうやって京都で得たインスピレーションを、店やメニューに落とし込んで行けば京都の色を反映していけると思うんです」

 

友香:「やっぱり東京と違うなと感じるのは、空気や自然を感じられることです。それとこちらに移住してから乾燥機を買ったので、京都でしか出会えない野菜を買ってきて乾燥させて、それを使って作品を作ったり、これまでできなかった作品の素材を自分たちで作るということが可能にもなりました。私たちが京都で何に出会うかによって、Hyssopのメニューもどんどん変化していくのではと思います」

 

晴樹さんと友香さんが京都で暮らし、感じることのすべてが反映されたフードやドリンク。そこにある植物の活力と癒しを、目から、そして舌でも感じることができるカフェレストラン&バーのHyssop。始まりは、もうすぐです。

 

 

廣田晴樹(ひろたはるき)
フランス留学後、レストランのサービスマン・ソムリエとしてキャリアをスタート。フレンチレストランに勤務している頃に花や植物を用いた空間装飾やコーディネートに加え、ドリンクのクリエイションも手がけるように。2016年にINFLORESCENCEとして独立を果たす。

 

廣田友香(ひろたゆか)
創業メンバーとして「レストランのオンライン予約サイト」の立ち上げを経験後、Web会社にて新規事業や新規部署の立ち上げを行う。その頃に晴樹さんと知り合い、INFLORESCENCEとしての独立とともに結婚。現在は夫のクリエイションのサポートをしながら、マネジメントやPRなどを手がける。

GOOD NATURE JOURNAL編集部