「使い捨てない社会、循環する社会」について考えた GOOD NATURE HOTEL KYOTOの取り組み

「使い捨てない社会、循環する社会」について考えた GOOD NATURE HOTEL KYOTOの取り組み

今年12月の開業に向けて、着々と準備が進んでいる「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」。“GOOD NATUREに包まれ、触れ、五感で楽しめる場所”がコンセプトの、ショッピングやビューティサロンなど多彩な体験をお楽しみいただける施設内にあるホテル。その強みを生かして、施設内のそれぞれのフロアをシームレスにお楽しみいただくことで、これまでにないホテルステイのご提供を目指しています。

 

今回、開業にあたり、私たちは「循環する社会」を実現するため、日本のホテル業界としては新しい試みとなるさまざまな挑戦に取り組もうとしています。施設全体として大切にしている“選ぶものが体、心、地域、社会、地球にとって健康的でしあわせであること”をホテルでも表現するための、私たちのコンセプトをご紹介します。

 

「使い捨てない」が私たちのキーワードに

 

私たちが大切にしていることは、「もっともっと気軽に楽しみながら、健康的で良いものを自分らしく取り入れるライフスタイル=“GOOD NATURE”」という考え方です。ストイックにビオを取り入れるのではなく、あくまでも新しいものを取り入れることに自分が楽しいと思える軽やかさがあること。そしてそれが

 

・GOOD for Health 「それは健康に良いか」

・GOOD for Mind 「それは心に良いか」

・GOOD for Local 「それは地域に良いか」

・GOOD for Social 「それは社会に良いか」

・GOOD for Earth 「それは地球に良いか」

 

という5つの私たちの基準に対して、無理をせずに貢献していけるかということです。それをふまえて、私たちが「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」をどんなホテルにしていくか、どんなサービスをご提供するのかを考えるにあたって「GOODかBADか」という観点を大切に話し合いを重ねていきました。そして最終的に、ホテルとしてできる地球環境への貢献として「使い捨てない」というキーワードが浮かび上がってきました。

 

循環する社会に触れられるライフスタイルホテルを目指して

 

「使い捨てない」というキーワードから生まれた、「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」の取り組みについて、ひとつずつご紹介していきましょう。

 

① 客室には使い捨て歯ブラシを常備しない
通常日本では、客室に常備されている使い捨て歯ブラシ。これを置かないことが、私たちのホテルの最大の特徴となります。日常生活において自宅で使用するときは捨てることなく毎日使うのに、なぜかホテルの歯ブラシは1回で捨ててしまう。

そして日本では使い捨て歯ブラシが常備されているのが当たり前ですが、実は海外では置いていない方がスタンダード。口腔ケアの意識が高い海外では自分の歯ブラシを持ち歩く人も多く、歯に対する意識の高さがうかがえます。

 

使い捨て歯ブラシがあるのは当然という考えから離れ、「地球に良いか」という観点に立って使い捨て歯ブラシを常備しないことで、「ゴミの削減」にお客さまにもさりげなくご参加いただければと考えています。

 

② カカオの殻を使ったオリジナルカカオティーでお客さまをお出迎え

 

 

「GOOD NATURE STATION」の3階には、ビーントゥバー「コスタリカカカオ」が登場します。ビーントゥバーとは、カカオ豆からチョコレートになるまでの全行程を一貫して手がける手法のことで、クラフトチョコレートの工房を目で見てお楽しみいただけます。1階ではその工房で作る

ショコラティエが惚れ込んだコスタリカ産のカカオをふんだんに使用した香り高いチョコレートを販売するほか、そのチョコレートを作る際に出るカカオの殻のエキスと、京都の煎茶をブレンドしたオリジナルのカカオティーをホテルのウェルカムドリンクとしてお出しする予定です。

 

本来なら捨ててしまうカカオの殻を利用することで「社会に良い」「地球に良い」など良いことづくめな点や、カカオならではの甘みとほのかな苦味をお楽しみいただけるオリジナリティもご注目いただきたいポイントです。

 

③客室用サンダルはモダン&スタイリッシュなデザインのものを長く大切に使う

 

 

従来のビジネスホテルなどでは、使い捨てのものを備えていることも多い客室用スリッパ。こちらも大切に長く使うことでゴミの削減につなげたいとの思いから、ひびのこづえ氏による履物ブランド「HIBINOKODUE +MIZUTORI」のスタイリッシュなサンダルを採用しました。日本で長く愛されている下駄と、海外のお客さまにも馴染みのあるサンダルのちょうどいいとこ取りのようなデザインが魅力です。長く大切にお客さまに使いつないでいただくことはもちろん、古くから日本人が大切にしている和の心を表現したいと思っています。

 

④ゴミの分別に“少しだけ”ご協力いただく

客室の必需品であるゴミ箱。一般的なホテルであればゴミ箱がひとつ備えられていて、特に分別を促すようなものではありません。今回「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」では、燃えるゴミと燃えないゴミを分けられるようなゴミ箱の設置を考えています。そういったことにご協力いただくことで、リサイクルへの気づきになることもあるのではないでしょうか。また、お客さまがどのように分別をしてくださるのかも、私たちにとってはひとつのチャレンジであり興味深い点ではあります。

 

今回ご紹介した4つについては、私たち「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」にとってとても特徴的な取り組みになります。その背景には、今やたくさんのホテルが林立する中でお客さまにとって大切なのは、訪れたホテルで「どういった体験ができるのか」ではないかと考えたところから始まっています。

 

「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」にご宿泊いただくことで、自分のライフスタイルを見直すきっかけになったり、いろいろなものをご利用いただくだけで「循環する社会」に無理をせずご参加いただくことができる。私たちのホテルはもとより、この「GOOD NATURE STATION」全館を通して“気づきのステーション”になればと、願っています。

GOOD NATURE JOURNAL編集部
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