体・心・地域・社会・地球にいいこと、届けたい!  開業5周年記念「5YEARS 5GOOD」

体・心・地域・社会・地球にいいこと、届けたい! 開業5周年記念「5YEARS 5GOOD」

「人も地球も元気にする、“GOOD NATURE”なモノ・コトが集まる場所」として誕生したGOOD NATURE STATION。おかげさまで2024年12月、開業5周年を迎えました。「体・心・地域・社会・地球にいいこと」を軸に、モノ・コトを選べば、きっとよりよい未来につながっていく。これまでつづけてきた活動、育んできた絆を、これからにつなげていくために、同じ志を持つ仲間と共に、企画展やトークイベント、ワークショップをおこないました。

 

私たちの取り組みがスタンダードになっていくように、思いを込めてお届けする、「5YEARS 5GOOD」です。

 

 

これまでの歩みを

これからにつなぐ

 

4階GALLERYにて、5年にわたる「5GOOD」な取り組み、サステナブルなパートナーシップを紹介する企画展を開催。お客様はじめ、地域の方にもあらためて、「はじめまして」とごあいさつする気持ちで、ひとつひとつ、パネル展示でご紹介しました。

 

館内の飲食店から出る食品廃棄物は堆肥にして生かし、お米づくり。滋賀県・近江八幡市「近江園田ファーム」で栽培された「えんこう米」は、館内レストランにお目見えし、1階MARKETやオンラインショップで販売も。すこやかな循環につながっています。

 

肌にも環境にもやさしい、オリジナルコスメ「NEMOHAMO」、「RAU」ではフェアトレードでカカオ豆を直接買い付け、通常は廃棄されるカカオハスク(カカオ豆の外皮)をカカオティーやカカオカレーといった新たなおいしさに。GOOD NATURE HOTEL KYOTOでは使い捨てプラスチックによるアメニティをなくし、お客様にお持ちいただく宿泊スタイルを提案。いずれも開業以来、続けてきた取り組みです。

 

さらに、トークショーにもご登場いただいた、上勝町ゼロ・ウェイストセンターはじめ、同じ志を持ち、つながりを深めてきた仲間たちの活動もご紹介しました。

 

 

会場を飾った布は、「アトリエシムラ」による、カカオハスクを使った草木染め。開業翌年にGALLERY展示でコラボレーションなど、嬉しいご縁です。本来、捨てられてしまうカカオの外皮と、さまざまな草木を組み合わせることで、オレンジやイエロー、ブラウン……、美しい色が生まれました。

 

いきいきとした植物アートは「バルフロール」とのコラボレーション。エアプランツや自然素材でつくったアーチの奥には大きな鏡を置いて、自己と対話するイメージで会場づくり。見て、ふれて、体感いただく、特別な空間になりました。

 

サステナブルツーリズムを

牽引する3人のトークイベント

 

5周年を記念して、12月8日にはスペシャルトークイベント「サステナブルツーリズムの未来 地球と環境にやさしい旅のかたち」を開催。登壇した3名は、サステナブルツーリズムを牽引する、トップランナーたちです。

 

 

お一人目は、「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」「HOTEL WHY」「RISE & WIN Brewing Co.」を手がける、スペック代表取締役 田中達也さん。

 

「ゼロ・ウェイスト」宣言をした、徳島県上勝町では、ゴミ収集車が巡回せず、生ゴミは各家庭で堆肥化。それ以外のゴミは、町民たちがゴミステーションまで運び、徹底して分別し、資源を生かす。田中さんは、上勝町の取り組みに共鳴し、ブルワリーやホテルを運営。国内外から人を引き寄せて、旅を楽しく。

 

お二人目は、「GOOD NATURE HOTEL KYOTO」開業を支えたディレクターで、日本初のゼロエネルギーホテルである、愛媛県西条市「ITOMACHI HOTEL 0」の企画に携わった、GOODTIME代表 明山淳也さん。

 

 

そして、ビオスタイル代表取締役で、当館館長である、山下 剛史が登壇しました。

 

サステナブルツーリズムとは、地域の自然や文化を生かし、未来に配慮した、持続的な旅や観光を指します。トークイベントでは、これまでの取り組みをそれぞれにプレゼンテーションし、参加者の質問も受け付けながら、3名によるパネルディスカッションを実施しました。

 

コロナ禍が明けた今こそ、直に会って対話することが大切。そこから、きっと広まっていく。そんな思いから実現した、今回のトークイベント。観光業に関わる方々もたくさんご参加くださって、充実の時間となりました。

 

あるものを生かし、すこやかに循環させていく。ボランティアではなく、いかに利潤を生んで、持続していくかが、共通の課題。私たちの取り組みが世の中のベーシックになるように、点をつないで、お互いの良さを広げていこうと、思いが一致しました。意見交換の場を増やし、3カ所をめぐるきっかけづくりもしていけたら……、話すことで生まれるアイデアもありました。サステナブルツーリズムにぜひご注目ください。

 

捨てずに生かす

アップサイクルランタン

 

5周年という節目に、新たなアップサイクルとして、4階の中庭で使ってきたロッキングチェアをランタンとして生まれ変わらせました。開業から5年にわたって、太陽の光、雨風にさらされて、傷んでしまったけれど、心地よい時間をもたらしてくれた、思い入れ深いものです。

 

「GOOD for Locals」というテーマにて、中庭に置く漆塗りのランタンを制作し、ミニランタン作りのワークショップを実施しました。プロジェクトを支えてくれたのは、サステナブルを軸とし、京都を拠点に活動する方たち。

 

堤淺吉漆店、副産物産店+現役芸大生、弘誠堂、吉田木工です。

 

右)吉田木工 吉田真理さん

 

堤淺吉漆店は、明治42年創業。漆は文化とともに、技術が受け継がれてきましたが、時代の共に衰退の一途を辿っています。次世代へ残していくため、4代目堤卓也さんがワークショップや新たな作品づくりに取り組み、漆の可能性を広げています。

 

副産物産店は、山田毅さん(只本屋)と矢津吉隆さん(kumagusuku)による、資材循環の仕組み、ものの価値や可能について考えるプロジェクト。アーティストのアトリエから制作現場から生まれる廃材を収集し、アートの副産物から新たなプロダクトや作品をつくり出しています。

 

弘誠堂は、京表具のお店。伝統を受け継ぐ表具師が、掛け軸や屏風の洗い修復をおこないながら、紙工芸も手がけられていて、このプロジェクトではランタンに趣のある古い和紙を貼って仕上げてくださいました。

 

 

吉田木工は、京都・京北町の木材を使用し、山や木、環境を大事に、無垢の家具を中心に制作。マイクロプラスチック問題を受けて、堤淺吉漆店と共に制作した、漆と木のストロー『/suw』が注目を集めています。

 

 

四者それぞれが力を発揮してくださって、ウッドチェアがランタンに生まれ変わり、ふたたび中庭にお目見え。物語を秘めた、モニュメントとなりました。

 

副産物産店によるミニラランタンのイメージスケッチ

 

さらに、ミニランタンワークショップでは、参加の方々に組み立てからやっていただき、拭き漆も自分の手で。みなさん、はじめての漆塗りにわくわく。耐久性に優れ、仕上がりも美しい、愛着のわくランタンができあがりました。

 

 

思いを込めてつくられたもの、ストーリーのあるものは、簡単に捨てることはできない。次に引き継がれていく、ものづくりを、同じ思いをもつ仲間たちとつづけていきます。

 

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開業5周年!「食」を通して人と地域とつながる

 

「食」は暮らしの真ん中にある、身近なもの。自然や環境の大切さをもっとも実感できるものかもしれません。GOOD NATURE STATIONでは、「GOOD for Locals」を大切に、地域の生産者と直につながり、ご紹介したいものを集めて、1階「MARKET」で販売。時に現地を訪ね、見て話して味わい、正面広場「MAENIWA」に出店いただいたりもして、つながりを深めてきました。

 

5年にわたる積み重ねから、地域の生産者やパートナーたち共に、魅力的な「食」を集めたイベントを開催し、この時だけの記念商品を販売しました。

 

見て感じてふれて

わくわくする食体験

 

GOOD NATUREな「食」体験ができるイベントを正面広場「 MAENIWA」にて12月8日・9日に開催しました。お目見えした生産者さんたちは、これまでもイベントやMAKETでの販売で、人気を集めた方々ばかりです。

 

滋賀県近江八幡市「近江園田ファーム」はポン菓子を販売。さらに、この場でつくったできたての無料配布もおこないました。「近江園田ファーム」は、館内の飲食店から出た食品廃棄物をコンポスト(生ごみ処理機)で堆肥に変えて、お米を栽培。できあがったお米「えんこう米」は、1階「MARKET」で販売し、館内のレストランでも使って、すこやかに循環しています。

GOOD NATURE HOTEL KYOTOでは、資源を大切にする取り組みとして、客室のアメニティはご自身にお持ちいただく提案をしていますが、希望の方に有料販売し、その料金をサステナブルな活動への寄付・支援にあてています。

 

イベントで使用されたポン菓子製造機は、この資金を活用し、循環型農業に取り組む生産者への支援として、「近江園田ファーム」へ寄贈したものです。当館館長である、山下 剛史が現地を訪れて、会長・園田耕一氏に贈呈。スタッフは「えんこう米」の田植えや稲刈りを経験し、身をもって体感する、素晴らしい機会もいただいています。

 

 

おいしい食材が、どのように作られているか知ってほしい。そんな思いから実施している有機菌床シイタケの収穫体験。開業以来、イベントで登場するたび大人気の「食」体験プログラムです。日本ではじめて菌床キノコの有機JAS認証を取得した、岐阜県郡上市の「ハルカ・インターナショナル」により、おいしさもお墨付き。街中でできる収穫体験に大人も子どももわくわく、摘み取る感触や香りを楽しまれていました。

 

 

京丹波町和知の道の駅「和」からは、地元産の京丹波栗を使った、焼き栗の実演販売を。山に囲まれて立ち上る濃い霧によって、おいしく育つといわれる京丹波栗。大粒で風味良く、平安時代には朝廷に献上されていた、歴史ある名産品。焼きたては香ばしく、ほくほく、自然な甘さ。地域のおいしさを、楽しんでいただきました。

 

街と生産者さんをつなぐ場として、これからもすこやかなおいしさをお届けします。季節の味もお目見えしますので、ぜひお立ち寄りください。

 

つながりの結晶

京の味とコラボ

 

1階「MARKET」では「GOOD for Local」をキーワードに、地域の生産者や企業とつながり、地元の魅力を発信してきました。5周年を記念し、京都らしさあふれる商品のオリジナルパッケージや希少な限定品をご用意しました。旅する方にも、地元の方にも、楽しんでいただける出会いとなりました。

 

 

京都・伏見の酒蔵「招德酒造」は、1645(正保2)年創業。「米と米麹だけで作る純米酒こそ、本来の日本酒の姿」と、昭和40年代に原点に立ち返り、丹波西山農場のお米と伏見の水で酒造りをされています。中でもちょっと特別な、JAS認定米「京の輝き」100%使用した、オーガニック純米酒を限定オリジナルボトルデザインで販売。さらに、新米で仕込んだフレッシュな新酒、「純米吟醸しぼりたて」も100本限定で登場。やわらかな味わいと自然な微発泡、このときだけのおいしさです。

 

 

開業時から1階「MAKET」にて販売する「京のすうぷ屋さん」は、ここだけ、このときだけのコラボスープが登場しました。京都産の九条ねぎ片山商店の白味噌を使ったスープと、京都・綾部市で有機無農薬栽培したさつまいも「フクムラサキ」を皮ごと使ったポタージュスープ。旬の京野菜を原料に、無添加にこだわった、豊かな味わい。常温で1年間保存できて、非常時のストックにも助かります。

 

 

「舞妓さんあんバター」は、GOOD NATURE STATIONのロゴ入り、舞妓さんが食べている可愛いパッケージ。和食のイメージがありますが、京都はおいしいパン屋さんがたくさんあって、パンとあんこどっちも、ハイクオリティー。北海道産小豆でつくった粒あんとバターでつくった、特製あんバターは、パンとの相性バツグン。塗りやすいなめらかさにもこだわりました。使いきりサイズで、おみやげにもぴったりに。

 

お客様と接し、生産者さんと話し、5年間の蓄積から生まれた、私たちにとってもうれしい記念品になりました。家族にも食べてほしい、友だちにもお裾分けしたい、そう思っていただける、おいしいものをこれからもお届けします。

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