楽しい!おいしい!からはじめる、環境にいいこと。「地球にGOODマルシェ」

楽しい!おいしい!からはじめる、環境にいいこと。「地球にGOODマルシェ」

GOOD NATURE STATIONは、人にも自然にも心地いいライフスタイルを提案し、12月で5周年を迎えます。今年は一年を通して、サステナブルな暮らしをより身近にする、さまざまなイベントを展開します。
第一弾として、毎年6月、環境庁が推進する「環境月間」にちなみ、6月1日・2日に「地球にGOOD マルシェ」開催しました。

 

楽しい、おいしい体験を通して、暮らしの中でできる、環境のための“ワンアクション”につなげたい。そんな思いを込めて、正面広場「MAENIWA(マエニワ)」にて、年代も性別も超えてワクワクできる、サステナブルなモノ・コトを集めた、「地球にGOOD マルシェ」を開催しました。
鹿児島県・霧島市でプラスチックの新たな可能性を生み出す活動をしている「Reprise」(リプライズ)によるワークショップ、フードロスをおいしく解消するおにぎり、グラノーラ、日向夏ジュース、NEMOHAMOとKA SO KE KIによる「もったいない市」など、盛りだくさん。広く知ってほしいつくり手、根ざしてほしい活動ばかりです。

 

マルシェを目指して来てくださった方だけでなく、たまたま通りがかり、楽しんで参加してくださった方もたくさん。予想以上に多くの方が、好奇心いっぱいにご参加くださって、希望を感じるイベントとなりました。

 

つくり手の気持ちが届くもの、自分の手でつくったものは、愛情がもて、無駄なく大事に使い尽くしたくなります。気づきをくれる、出店メンバーや取り組みをご紹介します。

 

ペットボトルキャップをかわいく新しく

 

 

ペットボトルキャップからカラフルなシートをつくり、似顔絵を描いてもらって、お家でフォトフレームに入れて楽しんでもらう、ワークショップを開催。参加無料、予約なし。親子連れ、カップル、友人同士で、たくさんの方が気軽に参加してくださいました。

 

ビーズみたいな粒々は、ペットボトルキャップを粉砕したもの。キャップにはロゴなどが入っているので、改めて染めているそうです。ぱらぱらと板の上に散りばめたら、プレス機で圧縮。世界にひとつだけのシートができあがります。どんな仕上がりになるか、想像しながら、色を組み合わせていくのが楽しくて子どもも大人も夢中、みなさんとてもいい顔でした。

 

プレス機にかけてシート状に。はさみで好きな形にカットできる。

 

カットしてできた端材は、4階「GALLERY(ギャラリー)」で開催したRepriseの企画展「延命」にて、ランプシェード制作に活用されました。

 

鹿児島を拠点とする「Reprise」高山元気さん、紗代子さん夫婦は、プラスチックに新たな価値を与える作品づくりやワークショップを行っています。

 

紗代子さん: プラスチックは便利な反面、厄介なゴミになってしまう。けれど、だれかにとって、大事なものになれば、安易に使い捨てられることはない。自分の手で思いをこめてつくれば、きっと愛着のわくものになると思うんです。

ペットボトルのキャップを改めて染めるのは、ひと手間ですが、単なるリユースではなく、愛着のわくものをつくりたいから、そこはこだわって。私たち自身、生まれ変わらせるのが、とにかく楽しくて、興味をもってもらえたらうれしいです。

 

できあがったシートは、色が混じり合って、とびきりのかわいさ。夏らしいさわやかな色合いもあれば、シックなモノトーンもあって、つくり手それぞれの個性が現れます。

 

似顔絵で “地球にGOODアクション”宣言

 

 

シートをプレスしてもらっている間に、参加者はおとなりの似顔絵ブースへ。
まず、自分にできる“地球にGOODワンアクション”を選び、イラストのモチーフにします。たとえば、フードロスを心がけてごはんをおいしく食べる、買い物ではエコバックを使う、森を大切にする……など、6つの選択肢をつくりました。

 

“地球にGOODアクション”をテーマに、どんなイラストにしようか、似顔絵作家ancoさんと打ち合わせ。

 

そうして、京都を拠点にする「WORLD1」の似顔絵作家ancoさんが、ひとりひとりをたちまちかわいいイラストに。できあがったシートとともに、手にするととてもうれしい満足感。シートを台紙代わりにして、お家にあるフレームに入れたり、クリップでとめて壁に立てかけて飾ったり、それぞれで楽しんでも。

 

小さいけれど、確かな、ワンアクション宣言。日常の中で目にしたときに思い出してもらえたら。体験することで、心の中に、きっと芽吹くものがあります。

 

 

おいしい!の中に小さな気づき

 

こんなおいしいおにぎり、はじめて。そんな言葉をもらうこともあるという「88/O」(えいえいおー!)。店主の石田瞳さんは、もともとは幼稚園の先生。

 

「88/O」はフードトラックで出店。注文を聞いてからまんまるににぎる。

 

石田さん:自分にできる「食育」をかんがえて、おにぎりにたどり着きました。幼稚園の子どもたちもおかわりするくらい、おにぎりが大好きだったから、みんなに楽しんでもらえると思ったんです。お米は、京都・八幡の重兵衛農園が減農薬栽培する、ヒノヒカリ。注文を聞いてからひとつずつ握ります。うそのない、安心できるものを届けたくて。

 

昆布やおかか、湯葉とちりめんなど、さまざまな具材が揃いますが、とりわけ思いが伝わるのが、かしわ。

 

石田さん:卵を産む、役目を終えた、ひね鶏を使っています。身が硬いので、処分されてしまうこともあるんですが、広いところを走り回り、おからやだしがらを食べて育った、すこやかな鶏なので、うまみがしっかりあるんです。おいしく生かしたくて、ごぼうやお揚げなどと炊いて、混ぜご飯にしています。

 

おいしく味わい、背景を知る。それが、環境を考える、一歩になります。

 

「88/O」のかしわおにぎり。イートインは竹ざるに、テイクアウトは竹皮に包んで。
1階MARKETは流通できない日向夏を使ったフレッシュジュースで出店。

 

グラノーラ「mi norhodo」(ミノルホド)の原材料は、すべて有機食材。すこやかに育った素材をまるごと味わえる、ホールフードです。運営メンバーである、Aiさんが店に立ち、試食をまじえて、背景や楽しみ方を話してくれます。

 

 

Aiさん:素朴なおいしさそのまま楽しめるベーシックを軸にし、そこへ少し食材をプラスすることで味わいのバリエーションを広げています。シナモン、カカオ、鰹節と昆布のうまみをプラスした「odashi」というふうに。人気には差が出るものですが、売れ行きに偏りが出て廃棄になるということが最小限にとどめられる、フードロスを出さない工夫でもありますね。

 

パッケージは、プラスチックを使わず、バリア機能のある紙製に。食材がどんなルートで、どこの農園からやって来るか、透明性を大事に。体に心に、環境にもうれしい、毎日食べたくなるグラノーラです。

 

 

GOOD NATURE STATION1階「MARKET」からは、不揃いだったり、外皮に傷があったり、市場に流通できない日向夏を使った、生搾りジュースを販売。たしかにお店では販売できそうにない見た目ですが、おいしさに違いなし。

注文を聞いてからぎゅっと搾り、果肉をプラスした、ノンシュガー。香りが鮮やかで、体にしみ入るような濃厚な味わい。

売り物にならないからと廃棄されることもあるそうですが、捨てるなんてもったいない。背景を知ることで、見えてくるものがあります。

 

大事にしたい思いが環境をよりよくする

 

オリジナルコスメ「NEMOHAMO」、セレクトショップ「KA SO KE KI」による、もったいない市。

 

 

不要になった衣類や雑貨などを回収するBOX「PASSTO」を設置。

 

3階「NEMOHAMO」、「KA SO KE KI」は「もったいない市」を開催。パッケージのちょっとしたへこみなど、さまざまな理由で通常販売がむずかしい商品をお値打ち価格で販売。選りすぐりのつくられたものを、気軽にお試しいただく良い機会になりました。

 

そして、「地球にGOODマルシェ」を開催した6月1日から、正面広場「MAENIWA」では、不要になった衣類や雑貨などを回収するBOX「PASSTO」(パスト)を設置しました。
※現在は、3階エレベーター付近に設置

京都府では初導入。回収した不要品は、最適な使い道に分けて、リユース・リサイクル。捨てないで、必要とされるところにパスして、生かす。人にも環境にもうれしい、“地球にGOODな”循環です。

 

楽しいから、おいしいから、いいものだから、大事にしたい。好きという気持ちが、はじまり。GOOD NATURE STATIONは、これからも暮らしに寄り添い、環境をよりよくする、さまざまなきっかけをつくっていきます。

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