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自分の心と体を知り、 内側から美しくなれる場所を

自分の心と体を知り、 内側から美しくなれる場所を

Kyoto MBM Labo | 山本邦子さん

 

GOOD NATURE STATIONの3階「GOOD NATURE STUDIO」は、心と体のトータルビューティケアをご提案するフロアです。そのひとつがヘッドスパを中心としたサロン「眠れる森の美女」。その中のスタジオでは心身の調子を整えるさまざまなレッスンが行われ、それを主に担当するのが、多くのプロスポーツ選手のパーソナルトレーナーとしても活躍されている山本邦子さんです。山本さんが考えるのは、自分自身と向き合うことで、体の芯から美しくなること。今回は、山本さんが実践するトレーニングや「眠れる森の美女」で行われるレッスンについてご紹介します。

 

アメリカ留学からアスレチックトレーナーへ

元プロゴルファーの宮里藍さんや、元プロ野球選手(福岡ソフトバンクホークス)の斉藤和巳さんなど、プロの第一線で活躍してきたアスリートを、パーソナルトレーナーとし支えてきた山本邦子さん。その原点はアメリカでの学生生活にありました。

 

 

高校生の時からスポーツに関わる仕事に就きたいと考えていた山本さんは、スポーツジャーナリズムを学ぶため、アメリカの運動科学科のある大学へ進学します。当初はジャーナリストを目指していた山本さんでしたが、次第にスポーツ医学をベースに選手の心と身体をケアするアスレティックトレーナーという存在に惹かれていきます。

 

アスレティックトレーナーとはケガや障害予防の専門家です。選手の身長・体重や血液検査の結果といった基礎的なデータに加え、体の構造や可動域(どのくらい身体が柔らかいのか、関節がどのくらい動くか)をチェックするスクリーニングを行い、過去のケガや病気の履歴などの情報をもとにケガの予防に焦点を当てたトレーニングを提案します。また、ケガや疾病後の治療やリハビリ、そしてパフォーマンス向上に必要なトレーニングを提案するなど、選手を心身共にサポートします。

 

山本:「当初はジャーナリストになるため、多角的にスポーツを勉強しようとアスレティックトレーナーについて学んでいましたが、次第に『日本でも役に立つのでは』と考えるようになりました。そこで、当時のプロ野球とJリーグの代表の方に『日本でもアスレティックトレーナーの技術を活かすことができるか話を聞きたい』と手紙を書いたんです。そうすると、当時すでにJリーグではアスレティックトレーナーの資格を持った方が活躍されていることがわかって。その方のお話を聞いて、この道を歩むことに決めました」

 

大学で資格を修得した山本さんは、卒業後は大学専属のアスレティックトレーナーに。女子バスケットボールや女子サッカーを中心に、プロを目指す選手たちのサポート役を担いました。

 

 

帰国後は劇団四季専属のアスレティックトレーナーとして、劇団員の身体のケアやトレーニングをサポート。加えて、日常的に舞台上で大量の光や音を浴びることで、不眠など自律神経系の不調から体調不良を感じる人が多いことから、稽古場に「保健室」を設置。1対1で安心して相談できる場所を設け、ケアに努めてきました。

 

山本:「保健室では公演後のケア方法や、ふだんの食事における栄養管理、疲労がたまりにくい水分の摂り方など、若手からベテランの俳優さんまで多くの方の相談を受けていました。そうした中で、アスレティックトレーナーとしてスポーツの世界で得た知識や経験が、一般の方にとっても有意義なものになると気づいたんです。そこで、もっと多くの方々のために、体や心と向き合う手助けがしたいとKyoto MBM Laboというスタジオを立ち上げることにしました」

 

正しい動きの感覚を自分に入力する

山本さんのトレーニングは、どのような考えに基づき、実践されているのでしょうか。

 

山本:「人が健康でいる上で大切なのは、呼吸が最適であること、そして自分の体を自由自在に操れることです。まずはその人の体の状態を知るために、足の曲げ伸ばしや、身体を丸くしたり、転がったり、誰でもできる動きから始めます。そうした簡単な動作をやってもらいながら、脳からの指示が体にきちんと伝わって動いているのかを確認するのです。例えば、『足を1歩前に出し、背中をまっすぐに伸ばした状態で床に手をつく』といった指示を出しても、言われたとおりに体が動くわけではないのです。みなさんも『こんなはずじゃなかったのに』と思われた経験があると思いますが、脳にどのような体の地図があるのか、脳の中にどのような情報が入っているのかによって、動きが変わってくるのです」

 

 

山本さんによれば、人は感覚として得た情報(視覚・味覚・触覚など)や今まで自分が体験したことが脳に情報として収納され、それらの組み合わせでその時の環境に対応して動きをつくり出します。そのため、トレーニングを通じて、わたしたちが持つさまざまな感覚に刺激を入れ、それらの感覚情報を脳の中に入力し、記憶することが必要なのです。動きを通して関節をさまざまな方向、角度に動かすことは、脳の中に体の地図をつくりあげる上でとても大切で、「自分の体の中で感じている変化に意識を研ぎ澄ませることも大切なのです」と山本さんは話します。

 

山本:「例えば、長年抑圧された環境で過ごしてきた人は、体の感覚が薄れていて、トレーニングをしながら『どうですか?』と聞いても「わからない」とおっしゃるんです。体のどのあたりに疲れを感じているのか、今どんな気持ちでいるのかがわからない。でも、トレーニングを通じて自分の心と体と向き合うようになれば、だんだん自分の感覚を取り戻していくことができます。自分の体で感じたこと、それが何よりも嘘のない自分自身のものですから」

 

 

年齢や体の状態に合わせたトレーニング

GOOD NATURE STUDIOの「眠れる森の美女」では、このような山本さんの考えに基づいた、さまざまなレッスンを受けることができます。山本さんとKyoto MBM Laboのスタッフが実施するプログラムは、パーソナルレッスンを軸に週に5日開催。また、ヨガをベースに山本さん独自のメソッドを加えた「A-Yoga Mind and Body Movement Therapy」のグループレッスンも1日1回以上実施。発達障がいや運動機能に不安を感じるお子様を対象とするキッズクラスのレッスンなどもあり、年齢や体の状態に合わせたトレーニングを受けることができます。これらのトレーニングは、会員制ではなく、訪れた方が気軽に参加できるものになる予定です。

 

 

さらに、GOOD NATURE STATIONのオリジナルとして、「眠れる森の美女」のスパなどとのコラボレーションメニューも考案中です。

 

山本:「例えば、トレーニングをして、心身をリセットしてから「眠れる森の美女」のスパを受けていただいたり、反対にスパによって体がほぐれたところで、トレーニングに足を運んでもらうのもいいですよね。アプローチの形は異なりますが、眠れる森の美女も私たちも『健康が美しさを引き出す』という信念は同じ。「眠れる森の美女」には助産師の方もおられますから、その方と連携して、更年期障害や不妊症など女性特有の悩みにアプローチできるトレーニングも行っていきたいですね」

 

自分の心や体を知り、健康になることを通じて、美しさを引き出す。「眠れる森の美女」ならではの「美」の体験を、ぜひ感じていただきたいと思います。

 

山本邦子(やまもと・くにこ)

アメリカ・カンザス大学にて学び、NATA認定のアスレティックトレーナーの資格を取得。卒業後は大学の女子バスケットボールや女子サッカーのヘッドトレーナーなどとして働く。帰国後は劇団専属のアスレティックトレーナーとして働くほか、独自のメソッドである「A-Yoga Mind and Body Movement Therapy」の構築やインストラクター養成を開始。2009年から2018年の引退まで、プロゴルファーの宮里藍さんの専属トレーナーとして世界のツアーに帯同。トップアスリートから小さな子供まで、幅広い年代や心身の状況の方たちをトレーニングを通じてサポートしている。

 

 

 

GOOD NATURE JOURNAL編集部