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オーガニック野菜をより身近に。 GOOD NATURE STATIONが 生産者とともに目指すもの

オーガニック野菜をより身近に。 GOOD NATURE STATIONが 生産者とともに目指すもの

株式会社ビオスタイル EAT(マーケット)営業部/店舗開発部マネージャー|本山喜之

 

「オーガニックのものは価格が高い」。そう思い込んでいる人は多いのではないでしょうか? 価格が高くなるには理由があるのですが、それは変えることができないものなのでしょうか? GOOD NATURE STATIONでは、オーガニックを取り巻く状況を少しずつ変え、より身近なものにしていきたいと思っています。今回は、私たちの取り組みのなかからいくつかご紹介したいと思います。

 

なぜ「オーガニック」は価格が高いのか?

「オーガニックは高い」

「手間をかけて作られているから、価格が高いのは仕方がない」

「価格が高い方が、むしろいいものなのでは?」

 

オーガニックについて、こんなイメージを持っている人は多いのではないでしょうか? なんとなく取っ付きにくいと思っている人もいるかもしれませんね。

 

たしかに、オーガニックで作られたものの価格が高くなるには理由があります。例えば野菜。農薬や化学肥料を使わない場合、どうしても安定的に収穫できる量が少なくなってしまうため、値段は上がってしまいます。

 

また、オーガニックの野菜は一つ一つ大きさやかたちが異なることが多いものです。大きさが伴わない、かたちが不揃いであるといった点で規格の統一がしづらく、生産者にとっては販路に苦労することが多いのです。また、見た目がよくないからと、安い値段でしか売れないというケースもあります。そのため、栽培される量そのものが少なくなっているのが現状です。

 

種類によってはスーパーなどで手に入る一般的な野菜と比べて約1.5〜1.8倍の価格差があるといわれ、そうした背景によって「オーガニックは高いもの」というイメージが広がっているのです。これは仕方がないことなのでしょうか? GOOD NATURE STATIONでは、生産者の方々と「多様性のある関係」を築くことによって、このような状況を変えていくことができるのではないかと考えています。

 

「オーガニック」にはすべてに価値がある

ここで、私たちが目指す「多様性のある付き合い方」について、具体的な例とともにご紹介しましょう。

 

ある生産者の方は無農薬でレモンを栽培しています。無農薬で栽培されているということは、すべてが安全であるということです。レモンの実はもちろん、皮も、葉も、花のつぼみまでも。

 

 

レモンの葉には香りの成分がたっぷりと含まれており、その香りを嗅ぐだけでも清々しい気分になれます。そんなレモンの葉を、GOOD NATURE HOTELにご宿泊いただくお客様がチェックインする際、ルームキーと一緒にお渡しして、お部屋でその葉をちぎってもらう。すると部屋いっぱいに瑞々しくレモンの香りが広がり、これから始まる滞在を爽やかに彩ってくれることでしょう。無農薬で栽培されていますので、もちろんその香りも安全です。

 

また、レモンの栽培には剪定が欠かせないため、通常、葉は焼却されてしまいます。しかし、こうした演出のために利用することができれば、生産者の方からレモンの葉を購入する仕組みをつくることができます。また、レモンは花のつぼみがなり過ぎると自ら余分なつぼみを落とします。当然、このつぼみも無農薬の安全なものです。ネットを張ってそのつぼみを採取すれば、ケーキのトッピングとして使えます。上手に殺菌してきれいにすれば、食べることだってできるかもしれません。

 

さらに、無農薬で栽培されているということは、そのレモン畑に生えている野草ですら安全です。カタバミという植物は雑草として扱われることも多いのですが、実はハーブの1種でもあります。そのカタバミを無農薬のハーブとして買い取り、レストランの料理に使うことも可能です。

 

私たちが目指す「多様性のある付き合い方」とは、このようにさまざまなやり方で生産者の方々を支援し、収入の安定に貢献することです。そうして私たちと生産者との絆を深め、安価で仕入れることができたなら、GOOD NATURE MARKETでオーガニックの安全で安心なレモンを安く販売できるのではないかと思っています。

 

安全で、いろいろな使い道があるのに今まで捨てられていたものに価値を見出し、すべて使えるというオーガニックの価値を最大限に活用する。そうすることで生産者の方を支え、消費者の方々に手頃な価格で届けることができるのです。

 

食べ方を伝え、気軽に取り入れてもらえるように

そうした方法以外にも、食べ方の提案にも力を入れていきたいと考えています。例えば、ブロッコリーのように葉や茎が捨てられている廃棄率の高い野菜でも、無農薬であればすべて安心して食べることができます。捨てる部分がなく、ぜんぶ食べられれば、相対的に安くなりますよね。

 

 

ただ、ブロッコリーの茎などは硬いため、料理には工夫が必要です。そこでGOOD NATURE MARKETの中にあるマルシェキッチンでは、そうした食材を使ったメニューを提供するなど、食べ方の提案を積極的に行っていこうと思っています。「こうすれば美味しく食べられる」と伝えられれば、納得して買って帰り、ご家庭でも料理ができる。捨てるところなく安全に食べられるというオーガニックのよさを実感してもらえるはずです。

 

その他にも伝えたいことはたくさんあります。例えば、パプリカの葉は佃煮にすると美味しく食べられます。シソは葉だけが重ねて売られていますが、香りの元が葉の裏側にあるため、そうすると香りが弱まってしまう。しかし、茎付きのまま販売すれば、葉をとった後の茎も、乾燥させてお茶や入浴剤として使うことができます。こうした幅広い提案を行う試食やワークショップなども計画中です。

 

「オーガニック」の意味を伝え、毎日の食生活に気軽に取り入れてもらう。GOOD NATURE MARKETをそんな場所にしたいと思っています。

 

 

本山喜之(もとやま・のぶゆき)

株式会社ビオスタイルEAT(マーケット)営業部/店舗開発部マネージャー。食品販売会社やカフェ経営などを経て2017年に入社。生産者の方々に寄り添いながら、安心・安全な食品をどうすれば消費者が気軽に楽しく取り入れられるか、そのルートづくりや店舗設計を行っている。

 

GOOD NATURE JOURNAL編集部